こまつの魅力は、人々の飾らない優しさ
小松に住む人たちの本音をお伝えする「まちのみんなの声」。
第2回目は、角浦(つのうら)さんご一家です。
Q. 小松市で過ごした中学校時代に柔道を始めたそうですね。
[ご主人]
中学時代に柔道を始め、高校、大学と柔道一筋でした。
大学時代は東海地区の100キログラム以下級で優勝し、インカレに出場したこともあります。このころ柔道につきもののケガや腰痛に悩まされたことから、後に続く選手をサポートしたいと柔道整復師を目指しました。
Q. Uターン前はどこに住んでいましたか?
[ご主人]
愛知県の大学を卒業した後、いったん実家のある小松市に戻り、金沢市の専門学校に通って柔道整復師の国家資格を取得しました。その後再び地元を離れて、名古屋の接骨院で約9年間修行しました。
Q. 小松市で接骨院を独立開業することに決めた理由は?
[ご主人]
地縁と“恩”があるからです。
人口が密集している名古屋で開業することも考えたのですが、地縁を大事にしたいと最終的に小松に決めました。小松は私が柔道と出合ったまちですから、何かしら恩返しをしたいという気持ちもありました。
Q. 接骨院の立地を教えてください。
[ご主人]
はじめはテナントを探していたのですが、思うような物件がなかったことから接骨院兼自宅を新築して開業しました。JR小松駅のほど近く、クルマも歩行者も多い生活道路に面した立地です。大型店舗が並ぶ商業エリアがすぐ近くにあり、生活の面でも便利ですよ。
Q. 柔道は今も続けているのですか?
[ご主人]
自分が大会に出ることはありませんが、週に2回ほど市の体育館で柔道を教えています。
接骨院が休みの日には、中学校の柔道部に指導に行っています。地域スポーツの底上げに少しでも役立てれば嬉しいですね。
Q. 奥様は名古屋市出身ですが、 移住に不安はありませんでしたか?
[奥さん]
小松は四季がはっきりしていて自然環境もいいし、子育てにいいところだと夫から聞いていたので、特に不安に思うことはありませんでした。実際こちらでの生活が始まってみると、近所の方や夫の友人の奥さんが親しくしてくれるので、寂しいと思うこともありません。
Q. 地域の人との交流はありますか?
[奥さん]
この辺りは畑をされている方が多いので、よく旬の採れたて野菜をいただきます。名古屋ではありえないことですね。「毎日忙しいだろうから」と、晩御飯のおかずをおすそ分けしてもらうこともあるんですよ。
Q. 接骨院の仕事と育児の両立は大変ですね。
[奥さん]
5カ月になる娘は、接骨院の受付にベビーベッドを置いて寝かせているのですが、患者さんがかわるがわるあやしてくれるのでとっても助かります。
皆さんに育てていただいているようなものです。
Q. Uターンして小松の印象は変わりましたか?
[ご主人]
JR小松駅周辺は整備が進み、まち全体が明るく近代的になった印象です。駅の東側には科学交流館「サイエンスヒルズこまつ」ができましたし、駅前の商店街には昔ながらのお店に加え、若い人達がセンスのいいお店を出しているようです。
Q. 奥様が小松に来て、初めて体験したことは?
[奥さん]
5月の「お旅まつり」で上演される曳山子供歌舞伎は、すごく立派でびっくりしました。小学生が披露する獅子舞も初めて見ましたが、子供達にはいい経験になるでしょうね。
冬には人生で初めての雪かきを経験しました。
Q. ずばり、“小松の人”の特徴は?
[奥さん]
優しさです。名古屋市ではアパートに住んでいたのですが、近所付き合いはまずありませんでした。こちらはご近所の方が「雨が降ってきたから窓を閉めたら」と声をかけてくれたり、「看板の照明がつけっぱなしになっているよ」と教えてくれたりと、日常生活の中で本当に親切なんです。
Q. 子育ての面での良さはどこで感じますか?
[奥さん]
名古屋では子どもが外で遊ぶ姿を見ることが少なかったように思います。
こちらは公園も多いですし、わざわざ公園に行かなくても、その辺で集まって遊んでいる子ども達を見かけます。保育園や幼稚園が多いとも聞いているので安心ですね。
[ご主人]
スポーツ施設が充実しています。柔道場のある体育館をはじめ、陸上競技場、野球場、テニスコートなど生活圏内にいろんな種類のスポーツ施設がありますから、スポーツ好きの親子にとっても恵まれた環境だと思います。
Q. 県外の人に伝えたい小松の“穴場”は?
[ご主人]
JA小松市の直売所「JAあぐり」がイチオシです。
地元産の新鮮な農産物が並んでいて、源助大根など珍しい野菜もあります。名古屋に住んでいた頃も、小松に帰省する度、ここで段ボールいっぱい野菜を買い込んで持ち帰っていたんですよ。
Q. 小松の農産物で特におすすめは何ですか?
[奥さん]
小松はお米がすごく美味しいです。特におすすめしたいのが小松市産のコシヒカリ「蛍米」です。名古屋の両親が遊びに来た際に蛍米を出したのですが、普段あまりお米を食べない父が「美味しい!」と何杯も食べてくれました。
[ご主人]
小松の特産品のひとつにトマトがありますが、最近その加工品としてトマトカレーが人気です。実は僕、昨年開催された「トマトカレー大食い大会」に出場し、5分間で12杯をたいらげて初代チャンピオンになったんですよ。
Q. 都会が恋しいときはありますか?
[ご主人]
もう戻れません!
名古屋時代は何かとせかせかしていましたが、小松に戻ってからは生活のスピードも心の持ちようもゆっくり、ゆったりとなりました。この生活を体験したら、もう都市部には戻れませんね。
Q. 仕事の上の今後の目標は?
[ご主人]
困っている人の支えになりたいです。
徒歩で通院することが難しい高齢の方をサポートする仕組みができないかと模索しているところです。
また交通事故のむち打ちに悩む方も多いので、ケアに力を入れていきたいと思っています。
(記事公開は2018年11月30日)
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