【小松は“子育てが楽しいまち”】中岡さんご家族の声
小松に住む人たちの本音をお伝えする「まちのみんなの声」。第12回目にご登場いただくのは、小松市地域おこし協力隊の中岡庸子(なかおかようこ)さん、浅井耕平(あさいこうへい)さん、そして1歳の悠杏(ゆあん)ちゃんです。
中岡さんは、兵庫県出身。京都市立芸術大学・大学院で漆芸を学びました。卒業後はアパレルメーカーに就職したものの、やはり漆に携わる仕事がしたいと石川県へ。加賀市の蒔絵職人の元に弟子入りし、蒔絵の修復に携わったことから、金継ぎ(欠けたり割れたりした器を漆を使って修復する技術)にのめりこみました。
2020年6月に小松市の地域おこし協力隊員となり、「九谷セラミック・ラボラトリー」(通称「セラボクタニ」)の運営全般を任される一方で、金継ぎ士としての活動も続けています。
九谷焼はさまざまな工程がありますが、この施設は製土工場として稼働していることもあり、原料となる「花坂陶石」を陶土にする様子を見ることができます。
さらに館内では、デザイン性が高く日常使いが楽しくなるような九谷焼を展示販売していたり、ろくろを使った器づくりや絵付け体験ができたりと、九谷焼の現在地を知ることができる人気スポットとなっています。
このところの金継ぎブームで、金継ぎから器に興味を持つという、いわば逆パターンの流れがあるとのこと。中岡さんは、九谷焼を知らない若い世代にも「金継ぎを通して九谷焼の良さを知ってもらいたい」という思いを強くしています。
そして、セラボクタニで金継ぎ教室をスタート。今年春のプレイベントに続き、秋には3回の体験講座を開催しました。来年も実施するそうですので、ご興味ある方はぜひ!
〈大切な器をいつまでも使い続けたい〉という思いに寄り添うのが「金継ぎ」。中岡さんは、ご主人の浅井耕平さんと「金継ぎ設計室」を立ち上げました。
愛知県出身の浅井さんは建築設計士。大学卒業後に青年海外協力隊員として、セネガルで植林の仕事に携わりました。帰国後は実家の建築業を手伝いながら建築士の資格をとり、古い建築物をどう活用していくかという「ヘリテージ・マネージャー」の勉強にも打ち込みます。そして加賀市の地域おこし協力隊となり、重要伝統的建造物群保存地区である加賀東谷の建物を修復。卒隊後も歴史的建造物の保存活用に携わっています。
そう、お二人の共通のテーマは「修復」。修復といってもただ直すのではなく、その背後にある歴史的な文脈を読み取り再構築していくのが、金継ぎ士や建築設計士の手腕。人の心が宿ったものたちの物語を新たな形で紡いでいこうというのが、二人のユニット「金継ぎ設計室」の思いだそう。これからどのような活動に発展していくのか、とても楽しみです。
昨年2月に悠杏ちゃんが誕生し、子育て真っ最中の中岡さん・浅井さんご夫婦。小松での暮らしについて伺いました。
Q. 小松でよく行く場所はありますか?
[浅井さん]
子ども中心の生活なので、娘と一緒に遊べるような施設に行くことが多いです。よく行くのは「カブッキーランド」。室内で安心して遊ばせられますし、いろんなおもちゃや絵本があって、子どもの興味のままに自由に遊べるのも魅力です。
[中岡さん]
「カブッキーランド」は年間パスを購入して、月に2回は行っていますね。東京などでは考えられないくらいの低料金なのでびっくりしました。他に「空と子ども絵本館」や「木場潟公園」にもよく行きます。遊具もあちこちにあって、体を使ってたっぷり遊ばせられます。
Q. 小松に住んで良かったと感じることはありますか?
[浅井さん]
子育てのサポート体制が整っていることでしょうか。娘は1歳9か月でまだまだ手がかかるのですが、「カブッキーランド」などの施設に遊びに行ったときに気軽に相談できるのは、とても有難いですね。
[中岡さん]
保育士など専門家としての知識や、子育ての支援制度などについて教えてもらえることはもちろんですが、みなさん先輩ママさんなのでアドバイスが具体的なんです。困っているときに、私たちの気持ちに寄り添う形で相談に乗ってくださるのがとても心強いです。
[浅井さん]
共働き夫婦なので、普段から育児や家事は二人で協力しています。でも実家が県外だと、どちらかが病気などでダウンしても、親に頼ることもできず大変なんですよね。そんなとき「こんな制度があるよ」と丁寧に教えてくださって本当に助かりました。
[中岡さん]
主人の体調が悪かった時期、仕事は休めないのに保育園に預けられないという日がありました。どうしようと困り果てていたのですが、子連れ出勤をさせてもらい乗り切りました。イベントの時などは、市役所の職員の方まで代わる代わる娘を抱っこであやしてくれて有り難かったです。核家族の私たちにとって、子育ての場は保育園や職場。みなさんの理解や応援があるから子育てができているということを痛感する日々です。
Q. 子育て中のパパママに向けたイベントを計画しているそうですね。
[浅井さん]
子連れカルチャーを日本全国に広めようと活動している「子連れ100人ヒロバ」という団体が東京にあるのですが、北陸でも〈社会の中に子どもの居場所があり、心から頼れる人が家の外にもいる環境〉を作れたらと思っています。来年5月、小松市内の公園を会場にイベントを開く予定です。今年プレイベントをしたんですが、参加者の方から「親が日頃の疲れを癒せるような場にしてほしい」という声をいただきました。子どもも親も居心地のいいイベントにしたいです。
[中岡さん]
子育てに行き詰まっても、みんなで楽しく話し合いながら乗り越えていけるといいですよね。小松はお寿司をはじめ、野菜やお米など食べ物が何でも美味しくて、しかも安全で新鮮な食材が手に入るのが魅力。子どもも安心して食べられたり、帰宅後の晩ごはんを調達できたりするような〈子育て中の親目線〉の食イベントにもしたいと考えています。
Q. 活用している支援制度はありますか?
[中岡さん]
「赤ちゃん紙おむつ定期便」はとても助かっています。おむつを届けていただく際に声かけをしていただいて、地域の方に見守ってもらえているという安心感がありますね。
[浅井さん]
実は、子どもが病気で5日間ほど入院したことがあったんです。高額の請求を覚悟していたんですが、「子どもの医療費助成」でそのほとんどを市が負担してくれて本当に助かりました。
Q. 小松を一言でいうなら?
[中岡さん]
「子育てが楽しいまち」。子どもと一緒に楽しめる場所がたくさんありますし、イベントなどに行くと子連れで来ている人が多い印象です。
[浅井さん]
海と山と両方あるのもいいですよね。保育園のお迎え帰りに、海に行って子どもと一緒に夕日を見たり、山に湧水を汲みにいったり。カブッキーランドのような施設や公園がたくさんあって、楽しく子育てができています。
(取材は2023年11月)